葉酸で病気を予防できるって本当?<うつ病・ダウン症など>
葉酸を摂取することは、自分自身の病気の予防になるほか、生まれてくる赤ちゃんの病気のリスクを下げることにもつながります。
様々な疾患の可能性を低減させる事に期待できる葉酸。
このページでは葉酸によって予防できる病気を幾つか紹介します。
うつ病
葉酸は脳の神経系に関与し、気持ちをリラックスさせる事に関係していたり、メンタルを安定させたりする事に役立っています。
実際に、抗うつ剤のみで6割ほどの効果だった患者が、葉酸を摂取していく事によって9割まで上昇したという報告もあるようです。
さらに、うつ病を患っている患者の食生活の調査により、80%近くが葉酸不足であったと言われています。
今では心療内科で、抗うつ剤のみの処方ではなく、葉酸を勧めているところも少なくありません。
ダウン症
葉酸を摂取することはダウン症の可能性を下げる事に期待できると言われています。
ダウン症は100%の確率で予防することは不可能と言われていますが、リスクを軽減し、確率を下げることは可能なのです。
そして、ダウン症のリスクを下げるためには、葉酸を1日に400μg摂取するように、厚生労働省からも推奨されています。
ただ、主に言われているのは葉酸は神経管閉鎖障害を防ぐ事という事であり、これはつまり「無脳症」と「二分脊椎症」の事を示しています。
しかし、葉酸がダウン症を防ぐ可能性があるという事が発表されているところもあるのです。
てんかん持ち
夫婦どちらかがてんかん持ちであっても、胎児への影響はほとんど心配ないとされています。
しかし一部の抗てんかん薬には、血中の葉酸濃度を低下させる事によって、葉酸の通過障害が起こる心配があります。
すると、葉酸が十分に胎児に届かなくなる事になるため、奇形などのリスクが高まるとされています。
なので、抗てんかん薬を服用している際にも、葉酸サプリを飲めるか医師に相談し、葉酸を補うようにしてリスクを下げるのが大切です。
神経管閉鎖障害
神経管閉鎖障害は、脳や脊髄を作る事に関係する神経管の一部がふさがってしまい、脳や脊髄が適切に成長しなくなる疾患です。
神経管のふさがる部分によって障害の現れ方が異なります。
ふさがる場所によって主に無脳症と二分脊椎症のいずれかがみられます。
そこで、葉酸には細胞を増殖させるDNAに関与しており、ホモシステインと言われるアミノ酸の一種がたんぱく質を合成するために必要となるメチオニンと言われる必須アミノ酸に変わる際に必要となります。
葉酸は細胞の増殖の滞りを抑え、神経管閉鎖障害のリスクを低減させることがわかっているのです。
葉酸欠乏症
葉酸を摂取すると、「葉酸欠乏症」の予防になります。
葉酸が欠乏すると赤血球が肥大化する悪性貧血が起こることがあり、体が酸欠状態になって貧血の症状を伴うことがあります。
また、息切れや頭痛の症状が起こることもありますが、葉酸を摂取する事により、この葉酸欠乏症を予防することに期待できます。
高血圧
葉酸は高血圧を防ぐ事に期待できるとも知られています。
男女共通して高血圧の症状がみられる事がありますが、これは食生活や生活週間による影響のほか、女性の場合は妊娠や出産の時期に高血圧になる事があります。
高血圧を放置すると頭痛やけいれん、呼吸障害などの症状を引き起こす心配がありますが、葉酸が高血圧を防ぐ事に役立つのです。
葉酸は赤血球を生成するためのサポートを行う栄養素で、健康的な赤血球が増加する事によって、血行が促進されます。
そうする事によって、高血圧を防いでくれる事となるのです。
ほかにも、胃腸の粘膜を守ってくれる働きがあるなど、様々な効果が注目されています。
葉酸を摂取すると、何となく体や赤ちゃんのためになるという程度に認識していた方は多いのではないでしょうか。
しかし実際にはとても大切な栄養素であるという事がわかったと思います。
大切な時期は特に葉酸を摂取しておきたいですが、日頃から不足してしまう事のないように、心がけるのが大切でしょう。